道営ギャンブル皮算用ことしは四、八〇〇万円見込む競輪でボロ儲け 頭痛の種は競馬、宝くじ深刻な赤字財政乗り切りのため道では新年度の予算編成を迎えて財源獲得に血まなこになつているが、落着くところはぬれ手でアワ?の道営ギヤンブル。競輪、競馬、 宝くじへの魅力はフアンばかりでないらしく新年度の収益も昨年当初予想の三倍近い約四千八百万円を見込むなどいつにかわらぬ赤レンガの苦しい台所をみせている。以下道営ギヤンブル今年の皮算用競輪 二十七年度当初の売上げ予想は開催六十日、一日八百万円として四億八千万円、これから七割五分の配当、国庫納付金、開催経費を差引いて約一千三百万円の収益を見込んだが、その結果は車券売上げ約六億五千万『北海道新聞』一九五三年二月一三日三千五百万円 ―。 円、純益は三倍近い三千三万円というボロもうけ。これに気を良くして廿八年度は開催日数こそ前年度と同じ六十日間だが、一日の売上げはグンと多く千百五十万円、計六億九千万円として、純益三千五百万円を見込む皮算用ぶり。一方サービスもよくしなくてはと今明年で月寒競輪場南北スタンドの鉄骨への改装、日覆いの設置、競技場中央フイールドの緑化、花壇、特別席の設置など大いに設備に力を入れるという。競馬 室蘭は赤字となり、二十七年度道営六競馬場、八十八日間の純益はわずか百万円というから一日平均一万一千円。とくに小樽などは一日の売上げは競輪がはじまつてからひところの半分以下という寂しさ。さらに新年度からは北見、帯広、岩見沢、旭川の各市が年六回のうち二回は市営にさせろと目下中央へも陳情中とあつて、もしこれが決まれば道営はますます少くなるわけだが、ともかくことしは少くとも三百万円の黒字を出して、健全財政に同じ道営ながら競馬は悩みのタネで昨年は小樽、道営ギャンブル皮算用第1節 娯楽業復興の契機95934
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