北海道の旅館はサービスが悪い観光客が抗議文 契約解除も考える 国鉄、日本交通公社共催で東北地方から本道に団体でやってきた観光客が、帰宅後連名で鉄道管理局長あて抗議文を出すという〝事件〟のあったことがこのほど判明、 関係者が実情を調べている。抗議の中心は旅館のサービスが悪いこと―。本道の旅館はサービス面でとかくの批判を受けることが多かったとはいえ、観光団体から連名で抗議を受けたようなことは初めて。交通公社道支社も、場合によっては協定旅館との契約を解除するという強い態度で反省を求めることになった。『北海道新聞』一九六一年一〇月二七日交通公社道支社あて連名で交通公社この団体は国鉄の仙台、盛岡両鉄道管理局と交通公社 い、女中の応対ぶりがひどい」などと強く抗議している東北支社が募集した〝夏の北海道観光一等団体〟。二百九十人が参加し、七両編成の臨時列車で六月二十九日仙台を出発、登別、洞爺、層雲峡、阿寒、弟子屈、定山渓、湯の川(宿泊地)をまわって七月九日帰った。ところが帰着後、一ノ関からの参加者六十人が連名で、仙台、盛岡両鉄道管理局長あて抗議文を出してきた。抗議の内容は乗り物と旅館のサービスで、とくに登別、層雲峡、阿寒の旅館サービスについて「すし詰めすぎる、食事が悪という。抗議を受けた仙鉄局旅客課は、交通公社東北支社に連絡、交通公社道支社に伝えるよう手配したといっているが、手違いで道支社に連絡がおくれ、このほど抗議がわかったもの。交通公社道支社ではさっそく実情を調査しているが、団体が泊まったのは各地とも交通公社協定旅館。道内の協定旅館は二百二軒あるが、交通公社道支社ではこれを機会に、二年に一度の契約更改前でも評判の第二節 北海道観光と宿泊業の課題北海道の旅館はサービスが悪い第2節 北海道観光と宿泊業の課題96135
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