北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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行って手続きしよう」とまで言ってくれたんです。これまでお世話になっているので辞めるに辞められない、嫁に行くにも行かれないという気持ちになり、ぎりぎりまでいたんです。でも結局、一時辞めることにしました。他のホテルに行ったら、そこには給料があってチップもあったからです。7.客室係(女中)対策旅館における重要な商品はサービスである。従つ      女中の求人難はひどく、今後もなお続くものと考えて、ホテル、旅館業はサービス業といわれる。現在られる。従来の女中を大別すると、調理場の下働きと客の接待係に分れるが、これらを業務する場合も北海道商工部『北海道観光旅館業界診断報告書 大雪山国立公園、層雲峡地区』一九六四年(北海道立図書館所蔵)ある。女中の労働は肉体的、時間的に重労働であり、その希望者は漸減しつゝある。唯、収入が一般のB、G、〔(ビジネスガール。かつて女性事務員を指した言葉〕に比較して多いので未亡人などが子供を養育するためにやむなく勤務するものが多い。現在の給与制度は固定給と能率給を併用するものが多く、能率給の場合は季節約()繁忙期は五万円程度になる。しかし繁困()によりバラツキが多い。能率給を採用する場合でも最底保証給を与えることが望ましい。また、女中の採用に当つては経験者、未経験者を問わずサービス教育を基本的に行うことが絶対に必要である。従来のような旧式な見よう見まね式のやり方はよろしくない。しかし、ルームサービスにも限界があり、今後は食堂式に代えることも必要になつてくる。編者注)閑カ的カ(北海道立図書館所蔵)客室係対策第9章 金融・観光・サービス業【サービス業】96637 

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