第1章 問題点の要約1. 観光施設整備に対する業界の理解が浅く、協力体制が確立されていない。広域周遊コースの開設、レクリエーシヨン施設、キヤンプ村等の整備に対する業界の理解が浅い。諸般の観光施設整備の促進をはかるためには、地元関係業界、団体等一体となつて協力しなければならないが、その体制が確立されていない。2. 施設過剰と宿泊客の伸び悩みに対する対策が十分でない。観光旅館業の観光客宿泊施設等は、相つぐ施設拡 張の結果、収客能力は著しく増強されているが、宿泊客数は、近年伸び悩みの状態にあることから、施設過剰、企業間、地区間の競争激化をもたらしている。その結果、経営は総じて悪化の傾向を深めつゝあ(洞爺湖温泉地区)』一九六六年3.館の特色、魅力を造出する努力が足りない。4.効果的な販売促進策が立てられていない。る。このような状況から、売上の向上は容易でないことはうなづかれるが、効果的販売努力に欠ける点が少なくなく、とくに小型館では、なりゆきまかせの無策のものも見受けられ、これでは早晩経営危機も招きかねない。施設は拡大されたが、内部設備の粗雑なものが少なくない。小型館等にあつては、大型館とは異なつた独自の特質を発揮するよう施設化が必要であるが、そのような対策実施の館は極めて少ない。売上実績を集計、分折して販買計画の資料とするような対策がとられていないため、売上向上のための努力目標を欠いている。このように経営計画策定上の基礎的欠陥から、宜(伝、セールスの重点の把握を困難にし、大なり小な宣)第2節 北海道観光と宿泊業の課題969
元のページ ../index.html#983