北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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戦後の労働事情糧のみで米に換算)を八百二十二万石となし更に畜産加工品が増産され、その大部分は府県に移出することが可能である。又他の農産加工品と共に外国貿易品としても重要なものとなるであろう。更に科学の進歩と技術の向上と、之を裏づける経済力の発展とが伴うならば、上記の開拓地の外、尚取残された未開地の開拓が可能となり、将来土地利用度は更に高まるであろう。水産に於ては、一時本道は世界三大漁場の一に数えられたものであるが、南北千島を喪失し、又沿岸の漁獲量も年々逓減の傾向を示しているが、幸にして近海に今迄放置された未開発漁田があるのでその開発が期待される。その為には漁港、船入澗の新設改良、及び漁船の拡充が先行されねばならぬ。更に又従来の原始的な漁獲方法の改善によって漁獲を増し、毎年四億貫の漁獲が期待されるのである。かくして漁獲された生産物は、将来はできるだけ加工を奨励する方針としたのである。(北海道立文書館所蔵)〈略〉の通りで、一般労務者は需要見込数五三、七五三人、全道各事業場の一部につき調査した昭和二十三年度第一四半期(四月―六月)に於ける労務の需給状況は次表供給可能見込数五一、二八一人であり、日傭労務者に於ては需要見込数一、六二五、一三八人(一日平均一八、〇〇〇人)、供給可能見込数は一、五七四、九四一人(一日平均一七、五〇〇人)で、各産業共著しく調整を欠いてゐるものはない状況である。然し之を需給の内容について見ると、需要数においては総数の六七・六%新規増員予定となってゐるが、現在の資金・資材の需給状況より推察すると、この数には相当の制約が加えられることゝ思われる。又供給可能見込数について見ても安定所の紹介により総数の五九・七%を充足しようとしてゐるが、失業者の潜在化している現在或は労働市場に於ける安定八 最近に於ける労務需給状況〔北海道労働部〕「事務引継書」一九四八年8521    第2節 経済構造と雇用・人口

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