踏まえて、当局の権限の許す限りの行政措置等により、これらの建築と開業による宿泊、飲食営業の許可についても厳しい方針で臨まれること。今後も大型ホテルの進出が計画されることと思いますが、吾々業界として一方的な抜き打ちのホテル建築は、直接生活に響く重大問題であり、決して平静に受け止め得ることではありません。(二 ) 今後これらホテルの進出の事態発生の折は、事前に市当局のご斡旋により双方の主張を発言し得る懇話の場を設置すること。以上、二件について当業界の当面する現状を認識されて、特別のご配慮下さるよう強く陳述申し上げる次第です。さらに同日、札幌商工会議所に対しても次の申し入れを行った。【申入書】現在、京王帝都電鉄株式会社が札幌市に建設を計画中の大型ホテルは、地元中小ホテル、旅館の経営の基盤を失わしむるものであり、別紙のとおりその建設に反対する旨の決議を行いましたので、零細業者の多い当業界のための経営安定確保と、中小企業育成の点を充分に踏まえて、貴所の権限の許す限りの措置等によって、これが建築と開業について、きびしくご配慮を下さるよう、強く申し入れます。加えて、建設反対の申し入れの事実を市記者クラブで発表した。これにより新聞紙上ならびにテレビニュースなどで組合の行動が報道された。組合は二月一日に札幌通商産業局、同五日に北海道へも大規模ホテル進出反対の陳述書を提出した。京王プラザホテルとの一回目の話し合いは二月九日、札幌市役所において堀市経済局長を筆頭に市幹部がオブザーバーとして同席する中で行われた。京王プラザホテルは「ホテル進出を七年前から考えて いたもので、国際都市札幌に相応しい規模のホテルとして八〇〇室を計画していたが五百五十六室に縮小し、客ホテル問題懇話会が発足第9章 金融・観光・サービス業【サービス業】978
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