和四〇年頃までに開店した支店のほとんどが松尾家の親戚関係及び当時本店に勤めていた従業員が独立開業した店舗で、親戚の中には公務員を退職して開業した方も数人いるという。このように、北海道松尾ジンギスカン親睦会は日本の 高度成長期と相まって全盛期を迎え、時代の流れとともに淘汰されたことは否めないが、一方で松尾ジンギスカンが道内一円に広まったことは支店の力であることは間違いなく、その役割を十分果たしたという満足感はあると座談会の話の中で出たように、松尾ジンギスカンにとっても各支店にとっても大きな成果であり長い歴史を物語っていると思う。このような貴重な機会なので親睦会の歴史の他にも、いろいろとお話を伺った。〈中略〉(株式会社マツオ所蔵) 最近のチェーンホテルの展開が変わってきている。単独のプロジェクトから出発していくのではなく、何らかの形で既存の施設を自社のプロジェクトの中に組み込んでいくという形態が増えているのだ。全国の拠点都市で今進行中の都市再開発計画では、その建物の中にどのナショナルチェーンが出店するか戦々恐々、というのは既に経験している例も多いが、よりオーソドックスでありながら店舗展開にパワーを感じさせるものには、「土地建物を含めた一括買収」という場合もある。特に、一昨年、京王プラザホテルとホテルニューオータニといった大型店が出揃った札幌市では、ホテル戦争と喧伝されている中で、この買収例が昨年二件みられている。四月のススキノにビジネスホテル〈一九六一~八四年頃〉トップインタビュー北海道振興株式会社代表取締役 柴田書店『月刊ホテル旅館』二一巻一号一九八四年一月久末 鉄男氏第4節 変貌する歓楽空間98143
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