北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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北海道教育委員会教育長に報告されるよう依頼があった。当検討委員会は、鋭意調査、研究並びに関係機関、団体等から意見を聴取し、別紙のとおり特殊教育センター設置に係る調査、研究の結果を取りまとめたので、ここに報告するものである。1 特殊教育センターのあり方養護学校における就学の義務化を契機として、特殊教育諸学校が著しく整備されてきたが、心身障害児の教育相談・指導体制の充実、障害の重度、重複化に伴う教育内容、方法の改善及び教職員の資質の向上等が大きな課題となっていることから、これらの課題解決を図るため、特殊教育センターには、特殊教育に関する研究・研修機能はもとより、心身障害児の教育相談、指導機能等を整備し、特殊教育の総合的な機関とする必要がある。また、これらの機能を十分高めるためには、心身障害児にかかわりをもつ福祉等の機関と相互に密接な機能連携を図ることが有意義であり、心身障害者総合相談所(仮称)、中央児童相談所と併置することは、適切であると考える。特殊教育センターは、本道における特殊教育に関する中心的指導機関として、心身障害児に係る教育相談・指導、助言、教育的検査・診断、訓練及び特殊教育関係教職員のための研究、研修等を行い、かつ、社会に対する啓発活動、理解促進など、極めて重要な役割を担うこととなる。したがって、設置に当たっては、今後の需要にもこたえ、その機能を十分発揮できる規模をもつ特殊教育センターとなるよう整備する必要がある。また、福祉行政機関と併置するに当たっては、相互の有機的な連携に努め、効果的な運営をはかるなど、全国で初の設置形態の実効をあげるよう、その方途を講じられたい。〈中略〉まとめ(道史編さん室所蔵)985      第2節 特殊教育の振興と養護学校教育の義務化

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