北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
1018/1232

域的産業的文化的諸事情を充分考慮し、本道の特色に合致する教育を実施し、その自給を図らなければならないので、大学教育の施設は今後益々拡充強化を緊要とするのである。従つて、現在関係各学校より提出されてゐる新制大学設置の申請は、実にこの要請より発したる道民全般の熱望に基くものであるから、道議会に於てもこの申請の趣旨を支持し、現在の北海道大学を新制の綜合大学となすと共に、函館の水産専門学校を北大の水産学部とし、帯広農業専門学校を畜産大学に、小樽経済専門学校を商科大学に、室蘭工業専門学校を工業大学に、 又道内四師範学校を併合し学芸大学とし、更に又、私立学校もその希望するところにより、野幌の酪農大学の新設及び藤女子専門学校並に天使保健専門学校の女子大学昇格等を認可せられ、尚次年度の昭和二十五年度に於ては、道立女子医学専門学校を本道の特色に即した寒地医学及び歯科薬学等を教育する医科大学に昇格し、又第三年度即ち昭和二十六年度以降に於ては、文科、鉱工科、医学等の大学を学校分布の状況を考慮し、道内適当の箇所に逐次増設せられるよう速に措置せられたく、切に要望するものである。わが札幌北海学院は本年四月より来るべき札幌大学の前身として発足し逐次諸施設や教授の陣容を完備して昭和二十八年三月を期して第一回の新大学卒業生を社会に送ろうとするのである。したがって其の教課内容は当初より全く新制大学同様とし四年制男女共学をとり昼間部、夜間部を置き働きつつ最高の学問に研鑚する途を求めようとする学徒の為めにも門戸を開いている。さて本学院の部科内容は経済学部、法文学部、工学部の三学部六科北海学院設立趣意書〈一九四九年〉北海学園創基百周年記念事業出版専門委員会『北海学園大学三十五年小史』一九八六年(道史編さん室所蔵)3 〔北海学院建学の方針(昭和二十四年入学案内)〕第2部 教育 第8章 高等教育 1002

元のページ  ../index.html#1018

このブックを見る