〈中略〉Ⅱ 設置構想1.大学設置の意義高等教育の充実北海道の高等教育機関は、これまで札幌市を中心として整備が進められてきており、本道における四年制大学の二六校のうち一五校までが道央に集中している。東北海道における設置は五校であり、進学率も低い。なかでも、釧路市の進学率は二〇%程度と低迷しており、学生収容力不足は、深刻な問題となっている。このため、学生は本州方面や道央などへの進学を余儀なくされ、地元父兄にとっては、大きな経済負担となっている。このことは地元にとっては、人材流出となり、経済、文化の停滞につながっていくといえる。高等教育機関の充実は、当市の重要、かつ緊急の課題となっている。地域社会の経済、文化の発展〈中略〉これからの東北海道の地域社会は、膨大な情報の収集、整理、加工を的確に行い、これを充分に活用していく情報化社会の様相をますます強めていくものと思われる。経済の分野においても、先端技術、高次加工など知識集約型の占めるウェイトが一層高まっていくであろう。そのためには、広い視野をもち、地域社会の発展を推進するより多くの人材を養成していかねばならない。北方の立地環境を生かした特色ある文化水準を持った地方都市を形成するため、高等教育の設置意義は大きくなってきている。地方における大学等の整備を図っていくうえで、国が 地方公共団体に期待していることに鑑み、地域に根ざし、地域に開かれ、地域を先導する地方大学を目指し、開設者は釧路市とする。3.開設者について(3) 第2節 私立大学・公立大学の整備1009(2)
元のページ ../index.html#1025