い。こうした人材を定着させるためにも、大学側の充実と同時に、地元経済界および行政から、この分野の産業の高度化と開発を並行して行なわなければならないだろう。事実、水産関連技術には、すでに市内に優れた芽があると報告されているから、この芽を、産学協同体制のもとで育てることが肝要である。北星学園の創設者スミス女史は、女学校を設けた当初から、幼児教育について熱心でありましたが、その精神を受けて正式に幼稚園教諭、保母の養成に踏み切ったのは、昭和二九年であります。この教員養成機関は、幼稚稚内北星学園短期大学設立準備委員会準備室「稚内北星学園短期大学における「幼児教育学科」の設置について」一九八四年(北海道立文書館所蔵)園に勤務している教員の中に、その当時は多数を占めていた無資格者のための教育を目指した夜間の養成所であります。理事会は、数年以前から、この養成所の任務は一応果たし終えたものと考え、これを廃止して、女子短期大学の中に幼児教育学科を増設することによって、その教育内容を充実したいと計画していました。しかし、女子短期大学の校地が狭隘であることに加えて、札幌市が政令指定都市になった等のために、この計画は実現されない儘現在に到っており、その間、女子短期大学の地方への移転なども考慮されていました。したがって理事会は養成所の継承と教育内容の充実を、稚内市の短期大学において実現したいと切に念っているところであります。尚、幼稚園教諭、保母養成所長は、女子短期大学長の 木村謙二が併任しています。(育英館大学所蔵)稚内北星学園短期大学における「幼児教育学科」の設置について第2部 教育 第8章 高等教育12 1014
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