北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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4 教科書問題で文部省に抗議〈一九八二年八月〉伊藤 明 北海道立苫小牧南高等学校教諭清水裕二 北海道平取養護学校白鳥学園分校教諭八月二日に第一回の研究協議会が開かれて、次の項目についての協議をした。一、文部省の教科書検定について。二、二風谷アイヌ文化資料館あてのとく名投書について。三、協議会の推進について。四、指導者、相談員について。五、学校教育と今後の方向について。六、幹事会と小委員会について。教科書問題で文部省に抗議 道教委主催のアイヌ教育研究協議会で小学校社会科副(北海道立図書館所蔵)北海道ウタリ協会『先駆者の集い』三二号五七・八・二四一九八三年一月読本中の誤まったアイヌ関係の記述を改めるための研究協議が進められている折、高校社会科教科書検定用の白表紙〔(検定申請用の教科書用図書〕に記載されていた、アイヌに関する事項が事実をゆがめるものに書き替えられたことについて、協会でも、ゆがめられた表現はこれを正さなければならないということから、八月十九日緊急の理事会を開いて、審議。この際当局に申しいれておくべきである、との決議を得て、野村理事長、葛野事務局長、成田教育文化部長の三人が上京し、八月二十四日文部省藤村和男検定課長に面会し、1.アイヌの歴史が不当にわい曲され、正しい歴史が2.現在の小、中、高校の教科書ではアイヌについてなどの内容の抗議書を手交し、その是正方を強く求め      編者注)後世に伝わらなくなるから直ちにもとにもどすべきである。記述されていないものが多いので、もっと積極的、正確に記載すべきである。1034第2部 教育 第9章 アイヌと教育

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