北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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就職先の実態調査業の選択に責任をもつことは並大抵のことではない。まして就職指導ともなればもつと大きな責任を伴うものであり、教師にとつても子供にとつても大きな冒険であるといっても過言でない。しかし進路指導はあくまでも科学的合理的な資料蒐集とその分析の上にたつて行なわれなければならない。その意味において今回高校問題小委員会が作成したこ         の白書は今後の指導の上に貴重な参考になるものと確信する。またこれを活用することによつて生徒達の進路により幸福な結果をもたらすよう祈りたい。長期間に亘つて多忙な学校業務のかたわらこの調査研究にあたられた高校問題小委員会の各位に心からの敬意と感謝を捧げて、発刊の挨拶と致します。北海道労働部『学卒就職者労働条件等実態調査(北海道立図書館所蔵)昭和三〇年代後半からの経済成長に伴い若年労働力を中心に労働力の不足が目立つてきたが、そのなかで、本道の新規学卒者の道外流出が年々増加の傾向をたどるという状態が示されている。これらの情勢にかんがみ、学卒就職者の道内外における労働条件と生活状態を的確に把握し、その総体的な格差を明らかにし、これを道内企業における新規学卒労働力確保のための基礎資料として提供することを目的に、本調査を実施したものである。調査は、道央、及び地方都市と東京都及びその近郊の本道出身学卒者を採用した企業の幾つかを、同じ眼でみて、その実態を把握し、具体的な内容の比較によりそれらの格差を明らかにすることに重点を置いた。しかし調査した事業所は僅かでありまた限られた範囲での調査であるため、必らずしも満足できるような内容はしがき報告書』〔一九七二年〕109019 第2部 教育 第10章 職業教育・職業訓練・就職

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