1 地域の問題を話し合う会村の民主化は語り合うことから六月末に行はれた釧路の社会教育大会に出席した人々から、その大会で得た収穫を無にしたくない、という熱意から出発して、七月九日夜相談の結果、公民館主催でと題して、どうしたら標茶がよくなるか、今標茶にはどんな問題があるかなどを話し合う会を開くことにした。第一回は十二日午后八時半から十一時まで、公民館広間で開催された。始めての試みなので主催者側は心配していたようだが、予想外に議論続出し活潑に然かも和やかに会は進行して、参会者約百名の感銘裡に終つた。標茶村公民館『標茶公民』五号一九四九年八月一日住み良い標茶を語る会 発表者は下記の通りであるが発表者の主な意見を拾つて見ると「今後の在り方」では婦人会は婦人の向上を目指し、特に母親としての教養を積んでいきたい。青年会は理論の段階は過ぎたから、大いに実践につきすゝみたい、と主張していた。 「不良化」防止では信仰の生活によつて心の浄化を計りたい。不良化の原因を考えて善導したい。との意見であつた。 「封建性打破」の問題では、封建性の打破はまず家庭内の民主化からということに論議が集中された。此の問題は最も活潑に論議が進められた。会衆の親子同志の論争、妻から夫え、夫から妻えの抗議、果ては愛妻論までとび出し中に賑やかであつた。第二回は二十二日午后八時から同じく行はれた。前回以上に人気を呼んだのか、約二百名が公民館に溢 れる程集り、熱心に討論が続けられた。 「村議補選」の問題は微妙な点があるのか、発表者の意見内容はいづれも「立派な人」といつたような抽象的第一節 戦後初期の公民館活動1101第1節 戦後初期の公民館活動
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