もてない不安な気持のままかりたてられ犠牲になっているのです。このような現状に対して農業の明るい展望を示すことができないものでしょうか、いやつくっていかなければならないのです。労農の団結で。権力を握っている側の農政も彼らなりの展望をもって進展していくことでしょう、しかし農民はそれによって犠牲になってはなりませんし、そのような中でも雑草のように息づき、立派な農業生産をあげていかなければなりません。勿論、当局の指導のいいものはとりいれ、しかし当局に左右されない、この地域に根ざした農業を確立していかなければなりません。農業経営の面で健全であることは勿論のこと、農業技術の面でも合理的ですぐれたものを開発していかなければなりません。また同じような立場で農村生活の面でも改善してゆくべきものがたくさんあると思います。(吉野宣彦氏(酪農学園大学)所蔵)1130 第2部 教育 第11章 社会教育
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