北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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 『北海道現代史 教育・文化部会を設置して、それから約五年という時間がかかりました。社会、文化、教育は多岐にわたる分野や対象、事項を取り扱わなければならないため、「社会・文化」と「教育」の二つの小部会を設け、独立性をもって編さん作業に取り組んだことから、あとがきもそれぞれに執筆することとします。教育小部会の委員については、平成二九(二〇一七)年より構成を検討して候補を探し、就任依頼を進めました。社会とは、分野が縦割りの形でただ並列して成り立っているのではなく、一つの事象は複数の分野が折り重なって発生し、その一つの事象が社会全体に波及していく。こうやって時代が構成されていきます。しかし、資料編をそのような形で構成することは難しく、他県史でも採用されている方式に則り、教育行財政(教育行政・教育計画、教育条件整備・教育運動)、学校教育(小・中学校教育、へき地教育、高校教育、障がいのある子供の教育、職業教育)、高等教育、社会教育、就学前教育・保育、少年司法福祉といった形で章を置き、分野別に編成することとしました。占領期は日本の教育全体が連合国軍支配下で再構築されていく時期であり、連合国軍の教育方針に関連する事象に焦点を当てて独自の章として置きました。へき地教育は別種の教育というわけではありませんが、広大な過疎地域を抱える北海道の教育の重要な特徴を表すことから独立させました。アイヌについても、本来は各分野内に資料を置くことが望ましいかもしれませんが、全委員が精通しているわけではないため、一人の担当者を置いて、これも章を独立させる形を取りました。平成三〇(二〇一八)年には委員も決まり、小部会を設置するとともに、資料編のより詳細な構成について検討を行い、資料収集を開始しました。資料編3(社会・文化・教育)』がようやく刊行になりました。平成三〇(二〇一八)年に社会・あとがきあとがき1197 

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