北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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今回の資料編編さんにおける教育分野の難しさの一つは、北海道立教育研究所編『北海道教育史』戦後編一~六(一九七二~八九)、北海道立教育研究所編『北海道教育史 述編一~五(二〇〇二~〇八)といった先行する道教育史の掲載資料との重複を避けなければならないということでした。とりわけ、前掲『北海道教育史 歴史事象としていかに重要であっても当該資料が既に掲載されている場合は本書には掲載せず、別の資料を探して掲載することとしました。また、前記資料編に関連資料が多数掲載されている場合は、その事象の資料掲載自体を取りやめ、他の事象に重点を置くことしました。そのため、本巻の教育分野の掲載資料にはやや偏りが生じています。こうした事情から各章では、資料掲載の方針や考え方について記載しています。また、多岐にわたる分野の資料を限られた紙数に収めるため、せっかく発見、収集したにもかかわらず、掲載できなかった貴重な資料もあります。これらについては通史編に活かしていきたいと考えています。前述のように分野別の構成としましたが、ただ関連する資料を並べるだけでは歴史を描くことにはなりません。そこで、各章の資料の配置・構成と解説執筆に当たって、可能な範囲で戦後日本の時期区分を意識することとしました。一般的な戦後日本通史の書籍では、占領期・戦後改革期、高度経済成長期、低成長・安定期、構造改革期といった時期区分が多く見られます。そこで、本巻(社会・文化・教育)の編さんに当たっても、この時期区分を念頭に置くこととしました。ただし、これは経済発展を中心とした時期区分であり、各分野はそれにぴったり合う形で動いているわけではなく、加えて前述のように紙幅の関係で少ない資料しか掲載できないため、必ずしもこのような時期区分で全ての章の資料が配置・構成されているわけではありません。ただ、本巻の資料全体を大きく捉え、その中で一つ一つの資料を見ればその時代時代の特徴が現れているものと思います。昭和33年~58年』資料編の各巻には多数の資料が掲載されていることから、昭和33年~58年』資料編一~五(一九九四~九八)・記あとがき1198  

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