北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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前半は、終戦直後の混乱と生活、農山漁村・炭鉱の生活、都市の生活、アイヌ民族の生活と文化、保健・福祉・医療、社会運動、自然災害と防災から構成されています。アイヌ民族に関して、最近の研究成果を踏まえて資料を収めることができた点は貴重な成果といえましょう。また、炭鉱の生活を担当していただいた吉岡宏高委員が令和四(二〇二二)年一一月二六日に急逝されるという悲しい出来事があり、急遽ピンチヒッターを立てて対応するということがありました。後半は、宗教、まつり、食文化・住文化、美術・文学、スポーツから構成されています。この他にも映画や漫画などが候補に挙がっていましたが、紙幅と時間の関係で割愛しなくてはなりませんでした。それ以外にも取り上げたい領域はたくさんありましたが、同様の理由から掲載することができませんでした。取り上げることができなかった分野の方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。ご寛恕ください。さて、資料収集に関してもいくつか触れておきたいと思います。一つは、資料は、種類ごとに「実証性」と「稀少性」の両面から評価し、優先度が高いものを掲載することが求められました。一次資料を掲載することが理想とされましたが、戦後、特にインターネットの普及によりデータベース化が進んだ現在、新聞も含めかなりの資料がネット上で読めるという状況の中で、歴史的に価値が高い資料を探し出すことはなかなか難しく、委員の皆さんはとても苦労をされていたようです。また、資料は領域ごとに網羅的に掲載されているわけではありません。掲載可能な資料の数が限られているため、資料としての価値の高いものを優先して掲載しています。資料の中には非常に長いものも含まれていますが、これは担当者が重要と判断したことによるものです。一方で、解説はできるだけ資料の解説にとどめるという方針が取られました。そのため解説文だけでは、資料と資料のつながりが分かりにくい部分もあるかもしれません。その辺りは今後発行予定の通史編と合わせて利用していただきたいと思います。また、少数ですが、担当あとがき1201  

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