北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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② 農村女子青年にる人が多く現在村の青年は八人で、リェクレーシヨンも出来ない状態です。又、一昨年の冷害で部落の中にも離農する農家も二~三出る状態です。農家とは、こんなに弱いものか、と思わされました。僕は、自分なりに農業を続けるつもりです。でもこれからは、若い人達が農村を離れる人が多いんではないかと思い、少しさびしい感じです。青年団を見ても、男子の平均年令は二十三才、女子十八才です。特に男子は、もう一家の、大黒と成つて働いている人達です。そんなに長い間青年にも、入っていられないんです。でも青年団に、入団する人は本当に少なく、この状態ですと、二~三年で消てしまうんではないかと心配です。現在では、農村でも農業高校へ行く人が多く成り、昔の青年会に入る人達が皆進学するので今の若い人達が大変レベルが上っている様です。僕は、今農学校に通学している人達に機()待して、青年会の発展を大いに機()待したいと思う。私は、一農家の男性としての立場より、最近、農業を嫌いだと云う言葉が聞かれなく成りました。と云うのは三~五年前よりは、と云うことです。幾年前かわ、農業を嫌う農村女子青年の声が大きく時々耳にした。農業を唯一とする私達が、此の様な言葉を聞いた時は、誰しも良い気持はしないでしょう。私達の目の前には多くの難問が有るかも知れない。村に生活する多くの女子青年皆んなが農業を嫌ったところでどうなる事でしょう。 〝いや、そうでない、嫌と云う女性ばかりではない〟農村女子青年に新川青年会『しんせい』一号一九六一年三月ママ(千歳市立図書館所蔵)ママ完 SM筆113第2節 高度経済成長期の農山漁村社会            

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