員の根拠地としております。組合員の構成内容は次の通りです。〈略〉2 共同炊事発足の動機私達の組合は四六年に発足し、当時は春のトラクター部門と、病害虫防除のみが、共同利用されていました。しかし最も多忙を極める、田植作業は個別であったため、私共主婦の労働は依然として過重でした。特に田植期間中は、二週間近くも泊り込みか、通いの出面さんが来るので、貴重な主婦の労働が炊事に取られてしまい、そればかりでなく、食事に対する気苦労、掃除、洗濯と、一日中目のまわる忙しさでした。一日の生活時間も、農作業一二時間、家事七時間、睡眠時間五時間となり、当然小さな子供がいても充分に手もかけてやれず、農村主婦のみじめさを痛切に感じさせられました。更に、近年さけばれております人手不足が私達にも深刻な問題となってきました。此の様な状態が続くようでは、若い人達の農村の将来に夢も希望も失なわれるのではないかと、非常に不安になり会合を何回かもち色々と話合いをし、更に指導機関の助言も得て四九年から育苗、移植も共同に踏み切る事にしました。これを契機に、農繁期、特に田植時に於ける、主婦の家事労働の軽減を図り、健康で明るい生活を営むために共同炊事に踏み切ることにしました。3 ます。 〈中略〉共同炊事の内容私達の共同炊事の内容をあげると、次のようになり共同炊事場会館を利用しましたが、一般住宅を利用しておりますので、大量炊事ができるように改造し、流し台、ガス台、配膳台も大きなものにしました。工事は一部大工さんにお願いしましたが、細かい作業は、お父さん達の協力で整備しました。炊事担当者播種期間中は組合員から二名の炊事担当者を選ん第2節 高度経済成長期の農山漁村社会(2) 115(1)
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