農漁村集落団地造成事業の試み㈡ 農業部門アスパラガス中心に進めてきたが、四十二年には、栽培者四五人、生産高一四八万をあげ、耕作者が漸次増加、農機具の共同利用による経費軽減に努力を続けています。㈢ 畜産部門四十二年に、短角牛の飼育者三五名、年間利益二七万円、養鶏者一六名で、年間利益二九万円をあげています。今後経営規模の拡大により、増収増益をねらいます。㈣ 生活改善部門部落会、講習会を数多く開いて、改善の問題点を検討、また推進の方法についても話し合いを進めています。しかし、生活の再点検、人づくり、村づくりに対する意識、意欲は急速には高まらず、なお根気よく、啓発のための話し合いや学習が必要とされています。今のところ、互助制度、生活用品の共同買入れ、住宅改善、冠婚葬祭の簡素化などは実行さ1.音標漁家団地計画について漁港を中心とした各種共同施設を高度に利用する事に よって、生産性が高まる事は明で漸く漁港中心に漁家移転による集落形成の機運が高まって来たのでありますが、音標漁港に最も近い広い背后地は不在地主の民有地で買収が困難で止むをえず隣接部落漁民は車を利用して漁港に通って漁業に従事している現状で、これは経営者、並びに従事者にとって大きな負担であります。この対策について町並びに漁協と共に種々検討して参れています。枝幸町「陳情書」(北海道建築部建築課「農漁村住宅集落化計画資料№2 所収)〈中略〉(北海道立図書館所蔵)枝幸町」一九六八年 13 119第2節 高度経済成長期の農山漁村社会
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