北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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京極町においては最近五ヶ年の人口は一五%の減少を示しているが、これは自然的経済条件の劣悪による若年層の町外流出、奥地小規模農家、開拓農家の離農などによるものである。今後再び大きな人口流出をみることなく第三期北海道総合開発の進展に即応しつつ過疎振興対策を図るためには町の主産業である農林業の生産基盤の整備拡大と経営近代化を進め、酪農の振興と畑作の安定および林業の振興を図るとともに道路網の整備、冬期間に於ける除雪機械の導入、社会生活環境施設、文教施設の整備、観光開発等を積極的に押し進める一方、京極から札幌市に直結する産業開発道路の実現により完成後は札幌市との時間的距離が短縮し札幌市間との行政的、社会的、経済的関係を緊密にすることを期待している。このために、次の基本的施策を実施する。① 主要道路を中心に、町道、農道、林道、橋梁の整備を行なうとともに冬期間の除雪対策として機械の導入を図る。② ③ ④ ⑤ ⑥    五ヵ年間とする。学校の統廃合により、教育環境の整備と教育の質的水準の向上を図る。厚生福祉施設の整備および医療体制の確立、消防施設の整備、公営住宅の建設、文化的生活水準の向上を図る。農業における基幹作目の拡大と生産性の向上を図るため、経営近代化を進め、農地の開発、基盤整備を図るとともに後継者対策を強化する。観光開発を推し進めると同時に噴き出し公園の整備、水資源を利用した工場誘致を促進する。日鉄鉱業脇方鉱山閉山に対処し、国及び道に強力に働きかけ、地下資源調査のための構造ボーリングを速かに本町地域内に実施されるよう積極的に取り組む。計画期間この計画は、昭和四五年度から昭和四九年度までの(北海道立図書館所蔵)第2節 高度経済成長期の農山漁村社会(5) 125

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