2.事業の経緯この団地は、昭和三四年度に、札幌都市計画真駒内団地土地区画整理事業として建設大臣の認可を受けて、北海道が施行したものであり、区域は、戦後進駐軍キャンプ用地として使用されていた旧北海道庁真駒内種畜場の用地約一六六ヘクタールで、昭和三四年度に建設に着手し、昭和四〇年度に工事を完了した。この間、札幌郡豊平町は、昭和三六年五月に札幌市に編入、合併されたので、造成した公共施設の管理移管については道路、公園、下水道(処理場を含む)は昭和四一年度に、上水道は昭和四三年度にそれぞれ札幌市に引継ぎを行っている。また、宅地の処分については、昭和三五年度に分譲を開始し、順調に処分が行われてきたが、昭和四七年二月に開催された札幌オリンピック冬季大会の選手村などに宅地の一部が使用されたこともあって(組織委員会に貸与)、オリンピック終了後の昭和四八年度に処分を完了した。札幌市及び、その周辺の住宅の不足と都市外圏部への無計画な膨張に対処するため、札幌市に隣接する江別市字大麻地区において都市施設の完備した住宅地を計画的に開発し、もって、住宅難の緩和と、札幌都市圏の秩序ある発展に寄与するために計画されたものである。昭和三六年に建設省が全国的に行った「宅地開発計画樹立に関する調査結果報告」に基づき、検討を重ねた結果、最も人口の増加が予測される札幌市に隣接し、かつ将来札幌の副都心として整備される厚別地区から至近距離にある大麻地区が開発の適地として選定され、当初計画では現在の文京台地区を含む面積約三五〇ヘクタールが対象となっていた。〈中略〉〈中略〉第2章 大麻団地の開発1.団地開発の目的2.開発区域の選定第3章 北広島団地の開発第2節 高度経済成長期の都市化と都市生活189
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