スプレーで、加盟社の幹部が本部に詰めて、各製品を分担して、共同仕入れから消費動向調査まで行なうため、極端にいえば店舗内の施設管理、勘定係だけでOK。したがって、従業員はパートタイマーを含めて四、五人ですむしかけになっている。事実、ある店舗は従来は従業員十一人だったが、このシステムによって、正従業員三人、パート二人になり、人件費は半減したほか交代制によって年中無休、営業時間も午後九時ごろまで延ばしている。同本部は『小店舗のいわば自衛策で、まだテスト段階、成果はこれから』とはしているものの、六月に、同市内二十四軒に千二百万円を投入、約二百四十五平方メートルの本部直営〝モデル・コンビニエンス・ストア〟であるオレンジ十二号店(従業員男二人、女三人)を新設するほどの熱の入れ方で、すでに利益率も上がっているという。将来、コンビニエンス採用を検討している札幌公開チェーンは『センター機能の充実や、大型スーパーとの競合面でまだ問題はあるが、注目している』(中原専務)といい、また、生鮮食料品店のコンビニエンス化を検討している札幌商工会議所も、近く視察する予定だ。第2節 高度経済成長期の都市化と都市生活205
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