北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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3 浦河支部による住宅等の材木確保の事業〔北海道アイヌ協会浦河支部のあゆみ〕〕〈一九四〇年代後半〉北海道ウタリ協会浦河支部『四十年のあゆみ』浦河支部と青年部が西舎尋常高等小学校運動場に創立した、昭和二一年一〇月支部代表者 青年代表 富菜良一アイヌ協会荻伏支部支部代表者 支部主要議題ウタリーの向上発展、福利厚生を図る。我々アウタリー従来個人の力ではどうにもならなかったことをアイヌ協会と言う、お互が結束した団体の力でアイヌ協会支部の生活基盤支援事業志駒文次郎、鱗川由蔵浦川太郎吉、鱗川今太郎一九八六年文明人としての平均水準まで、向上しようと言うが即ち支部存立の終局の目的なのであります。皆さんが一致団結さへもしたならば、先ず子弟の教育、農業、漁業住宅職業、民族文化等に到達する迄お互い手をとり努力を続けようではありませんか。浦河支部東部方面、志駒文次郎氏先頭にし木材払い下げ受け西舎、杵臼、東幌別、西幌別等住宅補修(三〇戸余)浦河支部中部方面、鱗川由蔵氏先頭にし木材払い下げ受け、向別、堺町、東町、入舟町、井寒台等住宅補修(四〇戸余)荻伏支部、浦川太郎吉支部長先頭し、町より木材払い下げを受け住宅補修、アイヌ会館を建立しアイヌ文化教室、アイヌ語古式舞踊、アイヌ儀式、料理、アイヌ民具指導し、精米所を造り姉茶週辺の発展につくし、昭和二三年九月二一日社団法人北海道アイヌ協会の社員総会が静内公会堂の席上にて良好の成績をあげた荻伏支部ニ対し表彰状を伝達うけた。        第1部 社会・文化 第4章 戦後社会の中のアイヌ民族の生活と文化(2) 228

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