③ 帰郷したことを伝える𠮷田の書簡④ 𠮷田による「アイヌ文化考古館建設について御願」の紹介によるもので、県民の協力をお願いしたい。【東西南北】射水〔(六月五日付記事〕アイヌの今昔生活についての講演会十二日午後二時から小杉中学校で開く。講師は北海道アイヌ文化保存協会長、吉田菊太郎氏。帰宅挨拶〔高井弥吉宛て葉書〕一九五八(昭和三十三)年六月二十七日謹啓 時下新緑の侯貴堂益々御清祥の段お慶申上げます。扨而、今般錦地参上の節は御繁忙の時にも拘らず何彼と格別なる御高配に与りまして洵に有難く厚く御礼申上〔高井弥吉宛て𠮷田菊太郎書簡〕(幕別町教育委員会『幕別町蝦夷文化考古館吉田菊太郎資料目録2文書資料編』一九九八年 編者注)(国立国会図書館所蔵)所収)一九五八年げます。御蔭様を以て予定の日程を終え此の度無事に帰宅致しました故乍他事御安心下さい。次に不肖が企画して居りますアイヌ文化保存に関しましては老生晩年に当り唯一の事業でありまして、之が実現の為めには身命を賭して努力致す信念であります。此の事につきまして今後共何卒特別なる御協力賜り度く伏而御願申上げます。先は慎しみて御礼を申上げ併せて御願申上げます。敬白昭和三十三年六月二十七日北海道アイヌ文化保存協会「アイヌ文化考古館建設について御願」(幕別町教育委員会『幕別町蝦夷文化考古館𠮷田菊太郎資料目録2文書資料北海道中川郡幕別町字千住一一四番地アイヌ文化保存協会々長 (北海道立図書館所蔵)吉田菊太郎第1部 社会・文化 第4章 戦後社会の中のアイヌ民族の生活と文化 246
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