査報告」の序文北海道教育庁による「アイヌ民俗文化財緊急調ウ、諸資料の収集 をできるだけ広範囲に収集し、報告書にも隨時使用する。収集資料の整備保管される諸種の資料は、その形態ごとに分類整理するが、特に録音資料については整理保存に万全を期す。原テープおよび編集テープを作成保存する一方、特に価値ある内容のものについては円盤化して保存の永久化を図る。整理方法はカード・システムを採用するなど、他の音楽資料に準じておこなう。報告書「アイヌ伝統音楽」の刷成については、本計画の性質上刊行物としたいが、細目については別途計画のこととする。3、昭和三六年度前期における収集計画(案)1.収集対象 すでにNHK及び増田氏両者において収集保存を完了した歌謡は、別紙目録〈略〉の通りである。〈中略〉関係資料(写真、図版、小冊子等)本計画の実施により収集蓄積本計画の実行上、これら既成資料を活用することは云をまたないが、最新の収録技術を駆使して精度高い音質を得ることと、原稿作成の任にあたられる知里(谷本)増田両氏が現地状況を適確に把握する必要から既調査地区を含め、できれば全域に亘り再踏査することがのぞましいものと思われる。このばあい、演唱者の年令、家庭事情を考慮して、緊急とされるものから開始しなければならないので、一応本年度八月末(夏季休暇)までの調査対象としては下記〈略〉のものがあげられる。(北海道立図書館所蔵) 北海道教育庁振興部文化課『アイヌ民俗文化財緊急調査報告書 昭和50年度』一九七六年 序 15 第2節 高度経済成長期の生活と文化2554)
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