北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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平取町二風谷アイヌ語教室の開設と経過につい平取町二風谷アイヌ語教室の開設と経過について昭和六二年正月、北海道ウタリ協会野村理事長、私貝沢、伊端事務局長の三人で、新年のご挨拶に知事室に横路知事を訪ね、型通りの挨拶の後に知事から「私は知事としてアイヌ文化の伝承保存とともにアイヌ語教室の開設に努力をしたい」と話されました。今年は知事選の年でもあり、知事の口約とも受けとり、知事が前向きにアイヌ問題にとりくむ意思表示だと思いました。北海道知事の選挙戦に入り私は各地の同志とともに横『二風谷アイヌ語教室』創刊号一九八八年五月二風谷アイヌ語教室運営委員長  (北海道立図書館所蔵)路知事候補を応援したのです。結果として道民の支持をうけ圧勝しました。知事は私達に約束した通りに当選後の政策予算にアイヌ語教室開設の予算をつけ議会の承認を受けて、アイヌ語教室がウタリ協会平取支部と旭川支部に開設がきまりました。はじめて公費によるアイヌ語教室で心配をしましたが町教委の米田さんと奥さんの優子さんが献身的にお世話貝沢 正 下され順調にすべりだしました。アイヌ語を学びたいという人々は、アイヌ問わず参加してきました。平取町二風谷教室を例にとりますと、遠くは千歳市らも参加しています。六二年八月の開設以来短期間だったが全員って修了証書を手にしました。なかには皆勤賞を受けたかたもあり初年度としてはまずまずの成績でした。六三年度も引きつづき予算化されたが、月割りにする   ••  • て と前年度を下まわっていたので私は怒りました。知事の苫小牧市シサムを日高町の外、町内か20 266第1部 社会・文化 第4章 戦後社会の中のアイヌ民族の生活と文化

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