北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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4 へき地診療所設置計画へき地診療所設置計画第一 目的適正な医療が容易に受けられるかどうかは、すべての道民が安定した生活を図るための不可欠の要素であるが本道には未だ医療に恵まれぬ無医地区は二一八区一九万人余に及んでいる。これらへき地の道民に対し、医療の機会を均等に保障し、適正な医療を提供するため国のへき地医療対策と併せて計画的にこれが施策を講じ医療の適正と普遍化を図り道民の保健衛生の万全を期する。第二 無医地区の定義と種別北海道衛生部『へき地診療所設置計画案』一九六〇年における医療機関の分布状況等からみて医療機関がないためその設置等について考慮を要する地区であつて、当該地区の中心的な場所を起点としておおむね半径四粁面積にして約五〇平方粁の区域内で人口三〇〇人以上の地区とする。無医地区とは人口、面積、地勢及びその地方の周辺無医地区を次のような三区分に種別する。第一種 当該地区における交通機関の関係又は地理的事情の実情から特にその地域に医療機関がなくても最寄りの医療機関を容易に利用することが出来るので特に支障がないと認められる地区第二種 他の地区との交通事情も極めて不便であり社会的にも地理的にも恵まれず。いわば孤立化しているような状態にあり加えてその地区住民の経済力が弱小であり、人口、面積、地勢及び交通の状況から医療機関が設けられてもその経営が事実上困難と認められる地区    第二節 医療・保健資源の配置295第2節 医療・保健資源の配置

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