北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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6 中間報告北海道衛生部『北海道における昭和35年度ポリ北海道における昭和三五年度ポリオ流行の現況とその対策 ―本年五月初旬、夕張市に端を発したポリオの流行は防疫関係者の非常な努力にも拘らず、その後急速に道内各地に蔓延し、一〇月以降稍減少の傾向を示してはいるものの、依然として終熄の徴候がなく、真に憂慮に耐えない状況である。すなわち、一一月一五日現在、届出患者総数は一、六〇九名、死者一〇六名、発生市町村数は一ポリオの流行とその対策オ流行の現況とその対策 中間報告 ―i  中間報告』〔一九六一年〕五五地区に達するという、本道史上のみならず、わが国ポリオ流行史上にもその伝播規模と速度において特異の位置を占めるEpdemicに発展したのである。ここには一〇月三一日現在の資料について流行の概略を分析、考察すると共に、併せてその対策面について若干検討を加えた事柄を中間報告として述べることとし、なお詳細な纏めについては終熄報告に譲るものとする。先ず本道における既往のポリオ発生との比較であるが、罹患率・死亡率の推移を年次別に観察してみると図一のごとくである。Ⅰ 流行の現況第三節 疾病とその対策301第3節 疾病とその対策(1) 

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