8 知事への要請書遠すぎる事、②被爆者の特別健診に対する認識度の低さが問題となるようである。①に関しては、健診場所の数を増加させる事により解決出来るが、②に関しては、被爆者自身の努力にまつしか方法がない。その点北見地区の受診率の高さは、被爆者団体の役員の方々の努力のたまものであろう。尚、一部の被爆者の間に、原爆被爆という既往歴を故意にかくそうとする意向があるようであるが、我々としては理解に苦しむ所であり、斯る被爆者を正しく啓蒙する必要があると思われた。(北海道立文書館所 A一一一 七五二)昭和五十五年二月五日薬害スモンに侵されて十年から二十年余の年月を、私書 - 達スモン患者と家族は筆舌に尽し難い苦渋と悲しみのどん底を這いずるような生活を強いられて来ました。薬害のために視力を奪われ、じんじんと痛み、しびれ、冷感に震え、硬直する体……。北海道知事堂垣内尚弘殿要 請 スモン病と患者団体の活動北海道スモンの会『北海道スモンの会綴』北海道スモンの会 会長 斎藤政興 一九八〇年309第3節 疾病とその対策(3)
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