婦人相談所の概況1.婦人相談所の概況婦人相談所開設以来、昭和五二年度までの受付相談件数は一〇、三二五件で、昭和四三年度に激減しほぼ四〇〇件前後の状態が続いていたが、昭和五二年度においては、結婚離婚の問題を中心に六五八件と増加しており、今後もその傾向が持続すると思われる。(グラフ一相談の受付経路別は、昭和四二年度を除いて、相談の特殊性から本人自身によるものが圧倒的に多く(別表二相談主訴別では、家庭問題と結婚離婚問題が、主なも婦人相談所の概況北海道民生部児童家庭課『婦人保護事業の概況 昭和53年度』〔一九七九年〕〈中略〉〈略〉)〈略〉)、昭和五二年度では全体の六八%にも及んでいる。のであるが、特に昭和五二年度は結婚離婚の問題が例年の二倍以上に急増し、相談件数増加の主たる原因となっている。また、施設入所希望及び背後関係(ヒモ、暴力等)に関する相談は、昭和五二年度の場合、二一件で全体の三%に過ぎず、今日のケースの多くが施設収容に至る以前に解決できるものであり、法本来のケースとは異ったものであると云える。(別表三〈略〉)年齢別についてみると、従来、二一才~二五才までが多かったが、昭和五二年度は二六才~三〇才までが最も多く全体の二二・五%を占め、次に三一才~三五才までが一七・五%となっている。(別表四〈略〉)売春歴を有する者は、昭和四二年度までは二〇〇名~三〇〇名の間を上下していたが、昭和四三年度以降、相談件数の増加とは対照的に毎年減少しており、昭和五二年度においては三七名で、全体の六%に満たない。(グラフ二〈略〉)これらの者の転落の動機をみると、昭和四九年度まで は、本人及び経済的理由がほとんど同率でその大半を占31611 第1部 社会・文化 第5章 保健・福祉・医療(3)
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