道は重要な任務を果してきました。私は、偶然にも、農村医療機関の中央である旭川厚生病院の院長として二十五年、北海道農村医学会を組織し、その責任を担って来ました。昭和三十八年から北海道勤医協に転任しました。ここでは農村医療機関が五ヵ所あります。毎年、医学研究者、医学生、看学生らによる農漁村の現地住民の健康調査がつづけられてきました。それはもう今では名物ともなり定期化されています。これは五十―七十名で団を結成し現地民の生活労働、医療過疎に苦しむ現況をみ、医療担当者としていかなる道に進まねばならぬかを深く討論します。その中から現在の幹部が生まれてきました。現在医師百五十名、看護婦三百名その他で千百名の従業員を抱え、その全員がいずれかの医療実践の班に参加し、とりくんでいます。私の進んだ道はそのおかれた職責によって農村医学ととりくむ運命を持ちました。私の歩んだ道を継いで、皆様がさらに発展させて下さいますよう心から念願いたします。(北海道医療新聞社所蔵)324第1部 社会・文化 第5章 保健・福祉・医療
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