介護保険制度施行準備日程して一回に一週間もの処方をせざるを得ないこともあります」という。そのため、生活環境の改善について患者と話し合い、アドバイスをすることが今後はより一層必要になってくるという。「ときには患者さんのプライバシーに触れながら細かい生活指導を行うことがありますが、体の負担を軽くする適切な指導を行うことが、診療の大前提」。さらに「患者さんに仕事を止めろとは言えません。続けることを前提とした生活のアドバイスに加え、睡眠の確保など生理的な生体リズムを保障するため処方の工夫も重視している」と話す。背景には低賃金労働の問題がある。実際、仕事を止めるわけにはいかないケースがほとんどという。しかし「今後は賃上げとともに健康権についても積極的に主張していく時代になっているのでは」と語る。(北海道医療新聞社所蔵)介護保険制度の創設北海道保健福祉部高齢者保健福祉課「介護保険関係資料」(北海道十勝支庁総務部社会福祉課「介護保険制度推進連絡協議会(5月開催)」二〇〇〇年 所収)一九九九年32715 第6節 二〇世紀末の医療・福祉課題 (2)
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