に増加し、北海道内で先進的な役割を果たしてきた様子が会誌から読み取れる。の地で、当事者だけで、活動を継続してきた意義は非常に大きい。すみれの花はたくさん集まると美しいことから、仲間の支え合いを旨とする会の名称となった。『すみれ会便り』には精神障害への偏見を是正する熱い思いがしたためられている。利用し、エレベーター・標識・点字ブロックの課題を指摘し、札幌市への改善の要請をまとめたことを報じた新聞記事である。を目的とし、過去四回にわたり精神衛生実態調査を実施してきた。しかし、精神科医が調査地区の全世帯を訪問し、精神障害の有無等について聞き出すもので、精神障害者には拒否権もプライバシーへの配慮もなく、情報が収集されることへの不安を募らせるものだった。一九八四年調査では全国各地の当事者団体から反対運動が起こり、関連学会も非協力の姿勢を示し、一部の自治体では調査中止となった。北海道では「八三精神衛生実態調査を実施させない北海道連絡会」が結成され、対道交渉を繰り返したが、中止に導くことはできなかった。しかし、以後、精神衛生実態調査は行われず、運動の成果はあったと考えられる。資料38の太陽の園は一九六八年に北海道伊達市に設置された道立の入所型精神薄弱者施設である。入所者数が着実資料39の「すみれ会」は、一九七〇(昭和四五)年設立の、精神障害では全国最古参の当事者団体であり、北海道資料40は、障害者の生活と権利を守る北海道連絡協議会(障道協)のメンバーが札幌市内の公共交通機関を実際に資料41は、精神衛生実態調査に反対する文書である。国は精神衛生行政を推進するための基礎資料を収集すること資料42①②は、障害者インターナショナル(DPI)世界会議が札幌で開催される前の準備段階の熱気と開催後の第三節 障害当事者による障害者運動:地域生活の実現345 解 説
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