北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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〈一九六五年〉北海道上川支庁地方部総務課「岩尾内ダム建設経緯 要 請 春陽の候御貴官殿には益々御清祥の趣大慶に存じます。かねてより岩尾内ダム残存者対策につきまして御協議を煩して参りましたことに対し深甚の敬意を表します。々本年度は岩尾内ダム着工の予算も付され水没者に対し補償基準書が近日中に掲示されることと予見されますが残存者に対しては具体的な御回答もなくダムの施行に伴い生活協同体より分離される私達小数残存者は日夜不安なる生活を営んで居る実態でございます。日刻々とダムの施行対策が進んで居る今日、親子兄弟親戚及び三〇有余年の知己より分離される悲痛は筆舌に4」一九六五年委員長 尽し難く焦燥を覚えるものでございます。依って私達少数残存者も受忍の範囲を著しくこえるものとして当然補償を受けるものとして確信しております。当地は山間僻地積雪寒冷地であり将来の生活環境の発展は期待出来得ず今後生活を継続する場合に於いては半永久的な補償が必要とするものでございます。若しくは水没者と同等の取扱をしていただきたく存じます。後藤 喜久雄 私達に致しましては以上申し上げましたように死活問題でございますので次に掲げる各項について御検討の上特段の御配慮を煩したく御願い申し上げる次第であります。尚この要請書に対して速に御回答賜りたく重ねてお願い申上げます。1.交通の確保         の)脱カには生活は出来得ない。依ってバスの常時運行を実行れないと予見されるが生活上の問題として交(通ない処して戴きたい。水没者の移住に伴いバスの常時運行は現行では行は2 岩尾内ダム建設後も残る住民からの要望354書岩尾内ダム上似地区残存者対策委員会 40 第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】

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