北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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しとせまってきました。こういうときであればこそ、自分たちの地域にしっかりと根をおろし、腹をくくってたたかいを構築しなければならない、と私たちは論じあっています。さて、この秋、私たちははじめてのこころみとして、「ときはなて!まつり80」と銘打って地域のまつりを企てています。私たちといいますのは、昨年の10・21反戦統一行動に始まり、本年1月、フイリピン活動家との交流、3月、リムパック反対、6月反安保行動、8月金大中氏救出などの共同行動をつみかさねてきた労働者・市民諸グループ(注1)を構成する有志です。まつりを企てたのは、この間のわたしたちの共同行動や文化活動(歌やミュージカルや詩の朗読など)のつみあげを質の面でもひろがりの面でも発展させたいという意図にもとづいてのことです。〝生きる、たたかう、食う、おどる〟を四つの柱に行事や催し物の企画がすすんでいます。このまつりの企画として、私たちは「地域を拓ひく」シンポジウムをひらきたいと考えています。このシンポジウムの趣旨はこうです。私たちは札幌を自分たちの根拠地とすべくここ十年来運動をつづけてきました。何年かたつうちに、私たちとおなじように、それぞれの地域に根ざしてたたかいをきずきあげようと苦労している仲間である皆さんの姿がみえてきました。私たちは、私たちのせまい視野からではありますが、実践をつうじてはるかに共感を抱いてきた皆さんに、札幌の運動をみがてら一緒に語りあいにいらっしゃいませんか、と呼びかけたくなっていました。この「まつり」は、その以前からのねがいを実現する       ら のによい機会ではないか、と一方的にですが考えたのです。それぞれの地域に根ざしつつ、普遍的な目標をめざしている運動体同士が兄弟姉妹のつながりをつくっていくことは、これからのたたかいにとって意義があるのではないか、と私たちは考えます。385第3節 「組織」の運動から「市民」の運動へ

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