化」のかけ声が叫ばれている現在、この日本に住む人びとが、ほんとうの豊かさや世界にひらかれた心を持って生活しているといえるでしょうか。いま、私たちは、私たち自身の立場から、来たるべき二一世紀について真剣に考えてみなければならない時期にきていると思います。全国各地でも、それぞれの地域に根ざしながら、民衆にとっての二一世紀を構想する集いを来年の夏を中心にひらこうという計画が進行しています。それは『ピーブルズ・プラン・21世紀』(民衆自らによる、二一世紀の構想)と名づけられています。私たちは、この北海道の地で取り組む課題を次のように立てて、この計画に積極的に参加したいと考えました。Ⅰ.歴史を担って未来を考える北海道は、もともとアイヌ民族の先住の地です。そ 一つの柱として立てようと思います。の歴史を踏まえ、歴史に学びながら、この地でこれからアイヌと和人がともに生きるには‥‥という課題を、年目に当たります。(資料〈略〉を掲載してあります)もに、アイヌ新法制定への機運を盛り上げたいという趣旨です。Ⅱ.アジア・太平洋の民衆として、共に生きる未来の構想をさぐる民衆同士が、敵対や支配や搾取と無関係に、連帯し協力する道をさぐりたいと思っています。招いて、立場の異なる多くの「在日」の人びととともに、国際フォーラム(会議)をひらく計画を立てました。Ⅲ.北海道の二一世紀のヴィジョン(展望)を考えるまざまな問題や困難をかかえています。とくに来年は、クナシリ・メナシの戦いから二〇〇この出来事を記念して、慰霊の行事をおこなうとと私たちは、アジア・太平洋の民衆の一員です。その北海道としてはとくに、先住/少数民族の人びとを北海道はいま、産業構造の激変、環境保全などのさそれらを調べながら、「もうひとつの発展」の可能390第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】
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