北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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で、生活クラブでは、昨年、今年と、石けんキャンペーンを行なって、各地区で、スライド上映会等、地道な活動の結果、かなりの成果をあげることができました。特に、今年は、上映会のチラシまき、即売会等、参加組合員の層が一段と広がって、盛り上がりをみせています。生活クラブから一歩踏みでてこうした地域での運動を基に、幅広い市民の声と力を集めて、行政(札幌市)に対しても、石けん運動をおしすすめていこうというのが、この度の直接請求運動です。直接請求とは、憲法に保障される直接民主制度に基づく行政手続きのひとつで選挙と並んで、私達市民の権利の行使の一方法です。私達の家庭が石けんへ切り換えていく一方、学校や病院などでも石けんに切り換えていってもらうには、やはり、私達は、市に対して、私達の要望を明確にしていかなければなりません。直接請求は、議会へ向けた住民の生の声による発議であり、「自分たちのまちは、自分たちの意志でつくろう」とする第一歩といえます。私達の暮しが行政(政治)と切り離されてあり得ない以上、生活クラブが、生活クラブなりに、政治とも関わりを持っていく事は、当然といえます。しかし、それは、あくまでも特定の政党や宗教団体と関わりを持つ事ではありません。個人の支持政党等のワクを越えた、新しい政治参加のスタイルを生活クラブは模索しているのです。一九九〇.一〇.二六〈中略〉(生活クラブ生活協同組合所蔵)生活クラブ生活協同組合「元気に政治する会 1990年4月~1991年2月」一九九〇年石けんキャンペーン実行委(S) 市民ネットワーク北海道市民ネットワーク北海道394      第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】20 

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