北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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だ市民社会の自治する力を見出せないでいます。むしろ、あえて見出そうとしていないのかのように思われます。それは〝革新〟と呼ばれる政党においても例外ではありません。私たちは、私たちにとっての理想の社会を誰かに作ってもらおうとは思いません。市民自治の本旨は、市民にとって快適な社会そのものを指すのではなく、文字通り、市民自身が自治することだと考えます。代理人ですから私たちが議会へ送る議員は、代表ではなく、代理人であると考えます。プロである議員が、代表として当選後はその行動をすべて委ねられているのに対し、代理人はあくまでも送り出した市民の代理行為をするのであり、その行動性       は送り出した市民(私たちの場合は市民ネット)が自主管理するわけです。その意味では、代理人は市民自身が地域社会を自治するための道具と言えます。そのことは①市民主権を行使する代理人を議会へ送ることにより、議会制度(間接民主主義)の中に、直接民主主義的手法を持ち込む、②プロの政党政治にアマチュアの手法を持ち込む、と言えます。2.生活者に基づく政治はありませんでした。革新政党と云えども、生産論理を克服しているとは云えません。「半分の民主主義」と云っては過言でしょうか。らないところまで来ており、「生活者優先」をかけ声だけに終わらせてはならないと考えます。「台所からの発言」は、一部から揶揄されるようなものではなく、今最も必要とされているものであると確信しています。3.女  〝二・三%、世界で一〇九番目〟。これは日本の女性国会議員の比率とランキングです。るかどうかの議論はおくとして、この数字は日本にお日本には生産論理による政治はあっても、生活論理しかし、世界的な環境破壊の深刻化は、抜き差しな女性が男性よりも本質的に平和的で生活論理的であ396第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】

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