北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
416/1232

私たちの風車が建ちました 「皆さーん、私たちの風車が建ちましたよ。見てくださーい。」と、指さし優雅な姿を見上げたとたん、胸にこみ上げるものがありました。九月一五日市民風車オープニング祭inはまとんべつの日のことでした。一九九八年、生活クラブ生協が「グリーン電気料金運動」を提案してから足かけ三年、この日を待っていた人、雨模様の寒い中、遠路ここに集う人、 そして地元の人、大勢の顔、顔、顔が目に浮かびました。 「はまかぜ」ちゃんと名付けられた日本で初めての市民風車一号機は、浜頓別の風を受け元気に回り始めました。市民がエネルギーを選択する時代の幕開けです!!昨年一一月の理事会で議論の末、浜頓別プロジェクトにGOサインを出して以来、ここまで走り続け、会員の皆さまにも多々ご心配をおかけしたことと思います。未来を切り開くプロジェクトを市民の手によって成功させるのだという、たくさんの人たちの協力と励ましがあって今日を迎えられることができました。今回の市民風車の建設・運転開始に対して、今日本中から大きな反響をいただいています。一つ目は日本のエネルギー変革を目指して、市民自ら電力供給者になったこと。二つ目は一億六六五〇万円の市民出資を集めた手法です。全国各地で運動をおこなっている人々に、私たちの活動が役に立てば幸いです。さて、北海道グリーンファンドの会員の皆さま、今回の市民風車建設という試みは、私たちが望む原発も温暖化もない未来への第一通過点であります。今後もともに頑張りましょう。おわりに、浜頓別プロジェクトの成功は寝食を忘れ、二四時間頑張ってきた鈴木事務局長をはじめとした事務局スタッフのみなさんのおかげです。会員を代表して感謝と御礼を申し上げます。そして会員のみなさん、おめでとう!(特定非営利活動法人北海道グリーンファンド所蔵)理事長 杉山 さかえ 400     第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】

元のページ  ../index.html#416

このブックを見る