北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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なものなのか疑問である。市民の声を行政に私たちは、’九六年一〇月に「当別ダム上流部のゴルフ場建設計画に反対する市民連絡会」を結成しました。生命を育み、生活に欠くことのできない水、その水が危ないという危機感から市民が立ち上がったのです。各自治体や水利権を持つ書・要望書を提出し、議会傍聴を重ね、行政にもたびたび足を運び情報を収集しました。生活クラブ生協の三支部を中心に署名活動も行いました。一二月一一日には、代表二名が林野庁を訪れ、長官にスキー場予定地の保安林の指定解除をしないよう要望書を手渡しました。道は環境重視の立場から大型公共事業を見直す「のアセスメント」を定め一年以内に結論を出すことを表明しました。道民の貴重な財産である「道民の森」を次世代に残すためにも、ゴルフ場などの開発を認めるわけにはいきません。知事は、「行政の継続性」に固執することなく、今こそ道民の声に耳を傾け勇気ある決断をす石狩西部広域水道企業団へ陳情 *時 *   べきです。*石狩西部広域水道企業団道と四市町で構成され、当別ダムの利水権を持ち、各自治体から派遣された議員から成る議会を持っている。当別ダムが完成されると、自治体は企業団から水を買うことになる。*環境アセスメント(環境影響評価書)行われる事業が環境に与える影響を調査し、その結果を事業者が行政に提出して審査が行われる。膨大な経費がかかることもあって、そのほとんどは実施のためアリバイづくりといってもよい。*時のアセスメント時間の経過によって住民のニーズにあわなくなつた大規模事業をその是非を含めて見なおすという方針。生産重視から生活・環境重視への転換を基本的視点としている。〈中略〉私たちの考え418第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】

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