北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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 「道の計画見直しがない限り」という言葉から、事業者にはまったく主体性のないことがわかります。ゴルフ場がなぜ「二一世紀をめざす」事業と言えるのか私たちには理解のできないことです。また、老人や子供が気楽に遊びに行くことのできる施設であるとは、どうしても考えられません。採算制)について、ゴルフ場は赤字になってもスキー場など他の施設で利益を得るということなのでしょうか。そうであるならゴルフ場を造る意味はどこにあるのでしょうか。慈善事業を行うつもりですか。樹木については一本一本の木を見るのではなく、「道民の森」を含む生態系の問題として考えるべきです。ましてや伐採を予定している四〇haの保安林は水源かん養の役割を担っている森林です。いずれにしても、下流部に私たちの飲み水となるダムが計画されていることを考慮に入れれば、ゴルフ場開発などとうてい許されるものではなく、企業の良識に疑念を抱かざるをえません。(ママ(市民ネットワーク北海道所蔵)   419第6節 自然保護・環境運動の隆盛

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