北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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鳥たちが危ない 今春から水源池に貸ボート二〇隻が浮かぶ?!札幌支部の定例探鳥会が毎月開かれ、都市近郊の探鳥地として今や、道内ばかりか全国的にもその名が知られるようになった私達のホームグラウンド―西岡水源池が、現在大きな危機にさらされています。一一月に入ってから池の近くで土が掘り起されていま    した。札幌市緑化推進部造園課(〔電話番号〕)に問い合わせたところ、今年の四月から池に二〇隻のボートを浮かべる計画であり、約九坪の券売所と浮桟橋を造成中とのことでした。札幌支部ではこの計画に反対をすると共に、他にもここを利用している団体と一緒に、当局との西岡水源池問題日本野鳥の会札幌支部『カッコウ』三七号西岡公園の鳥たちに危機話し合いを進めてゆきたい考えです。西岡水源池の鳥類の観察記録として〈山田・諸橋(’78ています。この数は例えば野幌森林公園の一三七種、円山周辺の九八種、羊ケ丘の九六種と比べてみてもわかるように都市近郊のそれもせまい範囲での記録としては、多いと思われます。そしてここで重要な点は一一二種のうち二〇種程は、あきらかに水辺(川・池・湿原)を生活の場とする鳥で占められているということです。カワセミがすぐ近くで繁殖し、ヤマセミが飛来し、マガモがひなを連れ泳ぐ―こうした西岡水源池の自然環境がなぜ大切かについては、今さら述べるまでもないことでしょう。現在集計作業中ですが、カワセミ、カモ類の観察回数、個体数は’84年に関しては明らかに減っています。その理由として以下の二点があげられます。第一点目は、遊歩道のつけかたに問題があること―池の周囲すべてに面して道があるために公園を訪れる人が増加するにつれ、日~’84);未発表〉があり、現在まで一一二種が確認され一九八五年一月ボート乗り場建設(4) 420第1部 社会・文化 第6章 社会運動【市民・環境・政治運動】32 

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