も、女性も男性も、障害があってもなくても、そして、どんな病を抱えていてもそうでなくても、だれもが安心して暮らすことのできる社会となることを。すべての人々が等しく価値があり、尊重される社会となることを。そして、本当の意味で共に生きる社会が実現されることを…。」もう一つは、「ハートのオリンピック」です。DPI 地下鉄南北線などの施設は、障害者の利用を全く想定しを開催する二〇〇二年は、「アジア・太平洋障害者の10年」と「障害者プラン」の最終年といった障害者福祉の大きな節目の年です。一九七二年に札幌で冬季オリンピックが開催されており、この年は、いわば札幌冬季オリンピック三〇周年の年でもあります。これを契機として、地下鉄などが設置され札幌の都市基盤が整備されました。また、多くの外国の人々が訪れ、歴史的に国際都市サッポロが誕生する大きな起点になった催しとなりました。しかし、当時には、「ノーマライゼーション」「バリアフリー」といった共生理念はなく、当時つくられたたものではありませんでした。であれば、その三〇年後に開催する、DPI世界会議は、こうした共生理念に基づく街づくり、生活空間づくりの歴史的起点にしたいという「願い」を込めて、このスローガンを掲げました。1 世界から札幌へ二〇〇二年一〇月一五日、北海道札幌市の道立総合体~ 第六回DPI(障害者インターナショナル)世界すべての障害者の権利確立に向けて会議札幌大会~二〇〇二年第六回DPI世界会議札幌大会組織委員会 事務局長 西村 正樹(北海道立図書館所蔵)北海道道路管理技術センター『北の交差点』VOL.一三 二〇〇三年② DPI世界会議札幌大会を終えて437第3節 障害当事者による障害者運動:地域生活の実現
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