北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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このような経緯の中で、これらの問題を自覚しながら、婦人自らの意識にも大きな変革があった。婦人は、利己的で偏狭であることを深く反省し、お互いに理解し協力しあい、婦人の自発的な意志と自覚を促す婦人によって、忍耐強く進められ「女と女の話しあい」の中から、婦人団体のもつ役割にざん新的な方向づけが、世論の関心を強く引きつける姿勢を確立するとともに、実践活動を積極的に展開し、地域社会の福祉・文化の改善向上に大きな役割を果たしてきた。近代における技術革新・工業化・都市化等を基調とした経済社会の急速な進展により、婦人に対する社会的要請が一段と強く、それに伴い、婦人の社会的進出が増大するとともに、婦人と密着した家庭生活の問題はいちじるしく変遷しつつある。これらの問題を列挙するならば、働く婦人の増加に伴い、子弟の養育、青少年の非行化の問題、家庭内の民主化と生活様式の簡素化、さらに科学化による家事労働の軽減、余暇の増大に伴い、婦人教育の充実等、これら当面する課題に対応し、社会的要請を積極的に受け入れる体制の確立をはかるとともに、婦人のもつ特性を生かし有機的に婦人団体の積極的な活動が期待されている。道並びに市町村では、婦人に関する今日的課題に対応し、また婦人団体のもつ意義と役割を重視しつつ、教育・福祉・産業・労働等、各所管行政を通じ専門的視野にたって、婦人関係施策の総合的指導体制を整備するとともに、現代社会の中で生活する婦人の要請と、社会の期待にこたえるための施策を総合的に推進するに至った。北海道の婦入団体数は第一表に示すとおり七、七九四団体、会員数は七二四、七九二人であるが、第一図によると、全国の婦人団体数は三(九、〇七四団体、会員数一一、一(四五、四三一人であり、これを比較するならば、本道の婦人団体数は一(九・九%、会員数は六(・五%にあたる。  )ママママ))ママママ)      また、第二図でみると、北海道の女子有権者数一、七三二、一六八人(昭和四四年一二月六日現在の選挙人名簿登録者数)に対する本道の婦人団体の会員数(実人451第3節 高度経済成長期と女性団体の活動の活発化

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