位と生活の向上、はたらく権利と婦人の能力の全面的発展を切実にもとめています。とりわけ北海道では戦後最大のインフレ、不況の中で約一七万人の完全失業を出し中小企業の倒産・就職難は戦後最高となっています。そのしわよせはまっさきに婦人労働者にむけられ、首切り、賃下げ、配転などが相つぎ、パート・臨時職員の婦人労働者はその対象とされています。このような中で、職業病が激増し、母性の破壊がすすんでいます。特に北海道の賃金水準は男女とも全国平均を下廻り、しかも男女の賃金格差は全国の格差よりも大きく本道の婦人は二重に低い賃金水準にあり、このことが、ひいては本道の賃金全体を引き下げる結果となっています。婦人が人間として平等の立場で平和な社会に貢献し、安心して子どもを生み育て働きつづけるために、私たちの要求をまとめました。北海道においても、北海道行動計画を策定されるよう要望するものです。その際に働く婦人の切実な要求を大きくもりこんでいただくよう、国政への要望事項と併せ申し入れます。一、男女差別をなくし婦人の地位向上をはかるために婦人労働者への雇用・賃金・昇任・昇格・採用・職業訓練・人事異動等での差別をなくする。特に地方自治体は婦人の公務員を男女平等の立場で採用すると共に、昇任・昇格試験研修制度の差別的取扱いを撤廃し、婦人も平等に有能適切な人材を幹部に登用する等、人事の公平をはかること。婦人の学者研究者・大学卒業者等が男子と同等にあらゆる分野で専問()的知識を生かして働くことができるようにすること。若年定年制・結婚出産による退職を禁止し、不当な婦人の職場のしめ出しはただちにやめさせること。パートタイマー臨時嘱託などで働く婦人に対し、労働基準法、労災、雇用保険など労働関係法規制を厳正に適用し、賃金・労働条件など不当な差別をなくすること。地元で働ける仕事をつくること又雇用保険の失業 門 (5) (4) (3) (2) (1) 460第1部 社会・文化 第6章 社会運動【女性の人権を求める団体活動】
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