北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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提言にあたって男性と女性が平等であること、これは、世界中の誰もが否定することのできない社会的な公理です。それにもかかわらず、現実の社会では、今なお女性は、女性であるというだけで不利益を受け、また、差別に苦しんでいます。もとより、これまでも、このような不平等を前にして、      多くの人々が女性の地位向上を目ざして努力を重ねてきすべての人々が手をこまねいていたわけではありません。北海道女性の自立プラン札幌市婦人問題懇話会『札幌市の女性のための施策への提言』一九八二年ました。しかし、その成果は必ずしも満足のいくものではありませんでした。一九七五年の国際婦人年を契機として、世界の人々はお互いに手を取り合って、両性の平等の実現に向かって画期的な第一歩を踏み出しました。この運動は、まず同年の「世界行動計画」に結実しました。わが国でもこれを受けて一九七七年には「国内行動計画」が、また一九七八年には「北海道婦人行動計画」が策定されました。そうして、一九七九年には国連で「婦人に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」が採択され、日本も数年内にこの条約を批准しようとしています。私たちの札幌市もこの運動に主体的に取り組むときがきました。一九八一年六月に「札幌市婦人問題懇話会」が作られて、今後の一〇年間を展望した「札幌市婦人のための計画」(仮称)の策定に役立つ提言をするように求められました。懇話会は、何回も会議を開いて、内外の資料を読み、第四節 男女平等参画社会を目指して女性のための施策への提言 (1) 464第1部 社会・文化 第6章 社会運動【女性の人権を求める団体活動】49 

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