北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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の十年」(一九七六―八五)と「世界行動計画」が採択されました。その後、同会議は八〇年にコペンハーゲン、八五年にナイロビで開催され、ナイロビでは西暦二〇〇〇年に向けての将来戦略が満場一致で採択されました。北京での第四回会議は、ナイロビ将来戦略の評価と新たな行動綱領を策定するため、実に十年ぶりに開催されたものです。この間、NGOの役割は非常に重要になってきており、今回のNGOフォーラム参加者は過去最多の三万人ともいわれています。そのうち日本からの参加者は約五千人で、札幌市からも公募により選出された十二人の女性市民が、派遣団としてNGOフォーラムに参加しました。感動を呼んだ開会式NGOフォーラムは、八月三十日、北京のオリンピック・スポーツセンターで行われた開会式により、華やかに幕を開けました。招待状の有無で入場が制限されるのでは、など直前まで混乱があったものの、結局札幌市の派遣団は全員で開会式に参加。二万人近い参加者で埋めつくされたスタンド全体の熱気とパワーに、まさに圧倒された二時間でした。女性指揮者による女性だけの交響楽団が、ベートーベンの「歓喜の歌」を演奏した後、世界五地域から「団結してNGOフォーラムを成功させよう」などと一言ずつあいさつ。華やかな衣装をまとった女性たちが歓迎のダンスを踊る中で、NGOの旗章が空高く上がると、場内から大きな歓声と拍手が沸きました。続いて世界女性会議のモンゲラ事務局長が「ついに女性の力が発揮されることになった。もうこれ以上女性の力を抑えることはできない」とあいさつ。NGOフォーラムのスパトゥラ・マスディット議長は「女性のエンパワーメントを通じて、あらゆるレベルで世界の構造を改革していこう」と呼びかけました。またKeep唱しながら、アフリカから届いた「平和の灯」を参加者が手に手に渡していく場面は、非常に印象に残るものでForward(前に進み続けよう)と会場全体で合       Moving on477第4節 男女平等参画社会を目指して

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