が起こる。・三〇人中二五人が相談機関に援助を求めている。そのうち、有効適切な対応だったとの評価が高いのは、民間シェルターと保健婦である。・被害者の求める支援体制は、警察の積極的対応、一時避難や自立支援に関わる十分な情報提供、カウンセリングの充実、生活基盤安定のための経済支援、社会啓発活動などがあげられている。道内各地の面接会場でお会いした当事者の方々は、満身創痍(そうい)ともいえる状況のまま日々を生き抜いてこられた皆さんでした。それぞれの困難な状況を抱えたまま、不安や恐怖をこえて「自分の経験が役に立つなら」「DV対応施策が前進するのなら」と口を開いてくださった方々によって、この報告書は力のあるものとなりました。多くの方が何らかの相談機関に援助を求められていますが、有効適切な対応の評価が最も高かったのが民間シェルターです。「女のスペース・おん」開設以来の相談活勤、サポート活動がこうした形で実を結んでいることが確認でき、「北海道シェルターネッ〔ワーク」の存在意義の大きさをまざまざと実感しました。四月中旬には、ドメスティックバイオレンス防止法が国会に上程される見通しです。いよいよ、法律を根拠としたDVサポートシステムが動きだすこととなります。草の根の女たちの活動が、新たな法システムを育て上げる画期的な段階にさしかかりました。北海道の実態報告書は、これからの社会をどうつくりあげていかなければならないのかの示唆に富むものとなっています。当事者の方々とともに、さらに、この道筋を拡げていきたいと思います。調査をいかした施策を(北海道労働資料センター所蔵)ト脱カ〕 481第4節 男女平等参画社会を目指して
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